2009年4月3日金曜日

林住期

先日、登山クラブのお仲間がめでたく定年退職を迎えられた。それを聞いて「林住期」という言葉が思い浮かんだ。

古代インドでは、人の一生を25年単位の「四住期」に分けて考えたと言われている。最近では、作家の五木寛之氏がこれをテーマに本を書かれている。

学生期(がくしょうき):修行に励む。
家住期(かじゅうき):職業と家庭をもって社会生活を営む。
林住期(りんじゅうき):仕事と家庭を捨てて森に住む。
遊行期(ゆぎょうき):森を出て、天下を周遊し、人の道を伝え、生涯の結実を世に残す。

現代では、とても50歳から林住期というわけにはゆかない。とりわけ昨今では、60歳はおろか、死ぬまで働けと言わんばかりの風潮であるのは、実に嘆かわしい。

我々、「山ノボラー」にとっては、「林住期」ならぬ「山住期」が実に待ち遠しいのだ。

1 件のコメント:

修行僧 さんのコメント...

修行僧の心境は、遊行期は先にあらず、学生期は始めにあらず、家住期を勤めてこそ、森を出て天下を周遊し人の道を伝え、生涯の結実を世に残すため、再び学生期を迎えることとなるなり。輪廻転生苦楽往生解脱得苦再生。万物は流転するなり。