2022年12月2日金曜日

鉱物採集案内in天川村

とうとう12月になりました。
老骨には寒さが堪えます。

ところで奈良県天川村と言えば、修験道の聖地としてのみならず世界文化遺産の一部として盛況ですが、田上山に次ぐ鉱物の聖地として知る人ぞ知る存在です。この地域では太古の昔、既存の堆積岩が貫入したマグマの熱で再結晶(接触交代)して水晶やザクロ石の美晶が多く生じました。

地質図では当時のマグマは花崗岩と成って表示されています。従って、地質図を睨んで、花崗岩の周辺には美晶の可能性が高いワケです。また、行者還岳の川迫鉱山、ほか多くの鉱山が稼行してました。まあ誰でも時間をかければ国会図書館などでわかるでしょうが、代表的な文献としては某博士の「奈良県吉野郡天川村の鉱物産地案内」や某調査所の「川迫鉱山地質鉱床図」などがあります。

で、ここからは自分なりの推理に過ぎませんが、全国どこでも通じるかと・・・。

マグマは岩石の割れ目に沿って侵入して行ったと考えられます。代表的なのが「断層」、中でもこの地には「仏像衝上線」というのが走っており、花崗岩帯のみならずこの周辺で、いわゆる接触交代作用が生じていた、ことを実見しています。


また、白川又川(しらこまたがわ)水晶谷にて某沢屋たちが採った立派な水晶の群晶の写真を見て、自分もあやからんと弥山直下の聖宝ノ宿跡あたりから標高差700m余りの”無駄な努力”をしたこともあります。

このあたりのように地勢が険しい所の地質図はエエ加減と思われます。このような所に地質調査所の技官が実際に立ち入った、とは考え難く、緩やかなA・B両地点が堆積岩だったから中間の険しいX地点も同様だろう、という「推論」がなされ、いわゆる「言ったもん勝ち」状態であった可能性が高いでしょう。実はX地点にはマグマの貫入があり美晶が生じていた、可能性もあるワケです。やはり自分の足と目で確かめるのが一番ですな笑。


しかし、登山道など極くわずか、縦横に走る林業道を熟知してる地元民にはかないません。

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2 件のコメント:

bandlover さんのコメント...

貴重な 記録ですね

私からは 遠隔地でもあるし 健脚でもないため 現地訪問はできませんが

いろいろ資料眺めて 夢想しています

行ってみたいところは いろいろ ありますが いつの間にか 山は雪化粧っとなりました

このような お話を 読みながら 行ける日を夢見ています

阪急 塚口 北にある 稲野駅に 鉱物喫茶が あるようです 機会があれば行ってみようかな~

迷山漫幽 さんのコメント...

まいど!コメントありがとうございます

>私からは 遠隔地でもあるし・・・

次は、より近い田上山あたりにしようかな?

>阪急 塚口 北にある 稲野駅に 鉱物喫茶が あるようです 機会があれば行ってみようかな~

へー、自分の近くにそんな所があるとは!
六甲山のトパーズの話でも聞けるかな?